■11月9日
今日から一泊二日で秩父・長瀞に職員旅行。酒蔵と温泉目当ての旅(笑)。

池袋から西武秩父線の特急レッドアロー号に乗って約1時間10分で秩父駅到着。3時過ぎで日が翳り始めていたのもあって、寒い!本当にものすごく寒い!出掛けるときは使わないかも、と思っていた手袋を思わずはめてしまう気温の低さ、空気の冷たさ。

武甲正宗という日本酒を造っている酒屋さん、柳田総本店見学。古い民家風のお店の裏にある酒蔵を見学しました。秩父の伏流水が汲める井戸、釜場、精米場、仕込蔵、貯蔵タンクなどを説明受けつつ見てまわりました。仕込蔵が機械制御だったり、貯蔵タンクが金属だったり、出荷用のプラスチックケースが山のように積まれていたり、「酒蔵」という言葉からのイメージからすると、「工場」っぽい、と思わないでもないでも(ていうか私の「酒蔵」イメージが昔過ぎる…。仕込み歌とか歌いながら杜氏が仕込んでるイメージ…。笑)。でも注連縄があったり、酒造りのすべてを管理する杜氏という存在の重さとか、何かすごく神聖というか厳粛な感じがしました。

武甲正宗の貯蔵は1万リットルあるそうで、これは一升瓶で毎日飲んでも20年かかる量だそう。一升瓶で20年…とてつもない量だなあ。でも20年かからない人も多そう…(笑)。

秩父連峰の伏流水。この水がよいので、よい日本酒が造れるそうです。武甲正宗のワンカップの瓶で水を飲ませてもらいましたが、…うーん水の味はよくわからない(笑)。もっとキーンと冷たいのかと思ったらそうでもなかったのでそれがちょっと意外に感じました。

一番の楽しみ、試飲(笑)。左が「神秘の紅酒」。秩父産の古代米(黒米)を使って作った日本酒。黒米の色素でほんのり赤くて、甘いんだけど香ばしい。飲みやすいし、美味しい。その隣、「秩父いわざくら」金粉入り焼酎。アルコール度数が高いのでちょっときついかも。でも金粉入りでありがたい感じ(笑)。一番人気、秩父の銘酒「武甲正宗」。ラベルが秩父夜祭の御神輿。ううん、さすがに美味しい、飲みやすい。「原酒」は武甲正宗の度数が高いもの。一番右は日本酒にゆずをつけた「ゆず酒」。甘くてすっきり、さらりとした感じでジュースようなさわやかさ。まさにフルーティ。
寒くてテンション低かったけど、ほろ酔い加減でいい気分になり、盛り上がってくる一行。お酒はいいですねえ(笑)

盛り上がった勢いで店内でお土産を見る(もうお土産…。笑)。武甲正宗などの日本酒だけでなく秩父ワインとか色々あって何かもううっとり(笑)。それでも結局お土産には紅酒にしました。美味しい上に、秩父のここでしか手に入らないというのがいいですよねえ。武甲正宗の大吟醸にもすごく心惹かれましたけどねえ。大吟醸…。あと樽…一度でいいからあれを自分で開けて飲んでみたいもの…文字通り酒浸り状態…(うっとり)。

その後は秩父三社のひとつ、秩父神社に参拝。神社の本殿の彫刻が神社にしては色鮮やかで、独特の絢爛さがあって、何か日光東照宮みたいだなあと思ったら、左甚五郎の彫刻だそうです。なるほど。竜とか虎とか。虎は安産のお守りにもなってました。私は縁結びのお守りを気にしつつ(やはりお年頃ですので…。笑)、頭がよくなる「知恵梟」のお守りを買いました。紺色で梟の刺繍がありがたそうで、味わい深くて可愛い。
ここでおみくじ引いたら大吉だったのでとっても嬉しかった。せっかくなので木の枝に結ばず持ち帰りました。これもお守りにしよう。

秩父鉄道に乗って、長瀞へ、旅館へ。懐かしい硬い紙の切符に鋏を入れてもらう電車。夕暮れ、山も建物も雲もつめたい影になって、たそがれゆく空だけが明るい。通り過ぎる駅も木造の素朴な建物で、何だか昔の古い電車に乗ってるような感じ。

着いた長瀞の駅も懐かしい感じのする小さな駅でした。駅舎が古びた木とか、紺地に白いひらがなで駅名が書いてある看板とか。周りはすでに真っ暗。そこから歩いて10分くらいの旅館に宿泊。季節の花が飾られた、綺麗な旅館。玄関に「幸せになる椅子」と「元気の出る椅子」があったので、早速座ってみました。どちらもかなり小さくて低いので、座るのにも立つのにもちょっと苦労(これで転んだり落ちたりしたらやだなあ。笑)。でもこれで幸せに、元気になるでしょう。満足(笑)。

部屋について30分ほど休んでからお目当ての温泉へ。とりあえず体を温めて、着替えて夕ご飯。着替えは浴衣ではなく、寒いだろうからと買ったユニクロのフリース。まるで高校の部活の合宿のようで、ひどく浮いて見えました(笑)。他の宿泊客(浴衣と丹前のいかにも宴会、温泉楽しんでます!みたいな雰囲気の)に「何だこの人」的な顔をされました。でも風情よりもあったかさのほうが重要なのです(それでいいのか)。

食事は旅館の離れのお座敷で。ぼたん鍋(いのしし!)や秩父名物の山菜やこんにゃくをメインに、お刺身もあり、岩魚の塩焼きもあり、お寿司もあり、お味噌汁もあり、茶碗蒸しもありの豪華なものでした。ちょっと最後のほうお腹いっぱいで苦しい…(だってお寿司のあとに白飯が出てくるんだもん…いくら私でもそんなには食べられない…)。秩父は味噌が名物らしくて、蕎麦の実や山菜を味噌に漬けたものが美味しかった。こんにゃくに味噌をつけて食べるのもハマる美味しさ。素朴にして味わい深い。これだけでご飯が食べられそうな、あるいはお酒が飲めそうな(笑)。ちょっとした懐石料理みたいでした。贅沢…。

夕ご飯の後、外を散歩したら、やっぱりすごい寒かったです。しんしんと染み入るような冷たさ。息が真っ白になってしみじみびっくり。空気が澄んでいるので星がよく見えるかなと思ったけど、意外に旅館の明かり、看板の明かりが強くてよく見えなかったので残念。芯まで冷えて旅館に戻ったら、フリース姿なのでやはり変な顔で迎えられる私。ちょっと走りこみしてきました!とか云ったらきっとみんな信じたと思う(笑)。

部屋に戻ってテレビを見たりしてしばらくくつろいで、夜10時くらいになってまたお風呂。ちょうど人がいなくて、露天風呂独り占め。檜の浴槽の縁にだらっともたれて外を眺めると、山が真っ暗で真っ黒で空のほうが明るいくらいの色合い。今度は星がよく見えました。咄嗟にわかるのがオリオン座だけなんですけど(基本中の基本)、そのほかにもたくさんの星がちりばめたように輝き、空気が澄んでるからやけに瞬いて見える。時折わあっと白い湯気が立つ。とても静か。誰もいないのでもう足伸ばし放題、体伸ばし放題で余計気持ちよかったです。全身が温かい澄んだ、たくさんのお湯の中でゆらゆらしてて、色々なものがほぐれていくような感じ。ぼうっと何も考えることもなく、ただお湯のなかにいるというのが気持ちよかったです。こういうのって確かに温泉じゃないと得がたいかも。なるほどいいなあ温泉。

なかなか誰も入ってこないから一人でいつまでもだらだら温泉に浸かって、結局40分くらいお湯の中にいました。湯上りの冷水がまた美味しくて気持ちよかったです。温泉はいいなあ。
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送