■9月14日
雨の羽田空港から慣れないキャリーバック(油断すると思いがけない方向へ転がっていく。笑)を引いて飛び立ち、2時間ほどのフライト。10時頃に那覇空港到着。沖縄は気温29度の晴天。真夏の日差し、真夏の暑さ。サングラスは必要かどうか迷ってて出発前日に一応買っておくか…と消極的に荷物に加えたものだったんですが、サングラスをかけないと眩しくて歩くのもしんどいくらいでした。買っておいてよかった…(しみじみ)。いきなり沖縄の威力にさらされちょっと感動…(そんなことで…)。

ホテルに荷物を預けてランチを食べて、ビーチを見つけたらすぐに泳げるように服の下に水着を着て(キャミソールタイプなので違和感なし)早速出掛けました。今日は南部戦跡をまわる予定。那覇バスターミナルでバスを待っていたら、観光タクシーに捕まり、あれよあれよという間に南部観光貸切タクシー一人5000円のコースに乗せられていました…。貸切観光タクシー5000円が正直お徳なのかそうでないのかよくわからないんですが、でも初日で右も左もわからない状態で、本数が少なく路線も難しそうな南部を自力で回るのは大変そうだし、まあいいか…。

最初に行ったのがひめゆりの塔と資料館でした。ひめゆりの塔を教科書やニュース映像などで見たことはあったんですが、塔の前に実際使われていた壕があるというのを知らなかったので、塔の前、柵の中にある暗く深く、静かな壕を、その底を見たとき、ものすごいショックを受けました。一瞬本当に言葉がなく、立ちすくみました。知らなくても、見なくても、それでも事実はこうやって「ある」。「歴史」ではなく「過去にあった出来事」としての生々しい重い存在感。時間でも埋められない。消すことは出来ない。知らないままでいていいはずがなかった。だけどここにくるまで知らなかった、想像することも出来なかった、そういう事実の重み。

ひめゆりの塔から南部をぐるりとまわっている国道331号をタクシーで走り(そのあいだにもいくつもの慰霊碑がありました)平和祈念公園へ。目も開けられないほど眩しい日差しにさらされた公園内に連なる戦争犠牲者の名前の彫られた「平和の礎」の存在感に圧倒されました。何かもうどうしようもできないやるせなさと悲しさと、怖くて目を逸らしたい気持ちとで胸が苦しくなるほど。美しく広がる海を眺められるこの摩文仁の丘にもまた悲しい過去の出来事があるという、このどうしようもないほどの重い現実と事実。言葉がない。

タクシーの運転手さんが「若いのに初日から南部戦跡めぐるなんて珍しい」と驚いてたけど、確かに初日でいきなり触れた沖縄がこういうことって結構しんどかったかも…。自分がまるで何も知らなかったということを含めショックが大きかったです。

国道331号をさらに進んで、今度は新原ビーチ。白い珊瑚礁のかけらと砂が混じった眩しい砂浜、遠浅だと見ていてもわかる澄んだ青い海。泳ぎたい!と思ったけど、運転手さんが強くグラスボートを薦めるので何となく載せられてしまいました。グラスボートというのは一見普通の漁船の底がガラス貼りになっていて海の底が見えるというもの。一体何が見えるんだろうと思ってガラスの底を見ていたら、手を差し伸べたくなるほど澄んだ水のなかを魚が本当にたくさん泳いでいるのが見えました。熱帯魚のような小さな青い魚やつのだしがちらちらと動いているのとか(自然な、でも鮮やかな美しいうろこの輝き)、銀色の魚が群れをなして何度も何度も底を過ぎって行くのとか。まるで万華鏡のようにたくさんの魚が泳いでて、吸い込まれるような、現実味がないような不思議な気持ちになりました。こんなに澄んでこんなにたくさんの魚がいるなんてさすが沖縄の海だなあ…。ここに来るまで泳ぐのは観光ついでにちょっとビーチで遊べば十分だと思ってたんですが、この海の綺麗さを見るともうどうしようもなく泳いでみたくてたまらなくなりました。もぐって、自分の体で海を感じたらどれほど気持ちがいいだろうなあ…。
しかし運転手さんは自分なりの観光コースが決まっているらしく(相談してもないのに!笑)グラスボート降りるなり、さくさくせかして車を出してしまいました。ああせっかく水着着込んできたのに…ちょっとでもいいから泳ぎたかった…。

どうでもいいけど、この運転手さん、宮本亜門の話題がやたら多く、新原ビーチ近くにある宮本邸まで見せてくれました(「宮本亜門がここに住み着いている」という云い方はどうかと…。まるで珍しい貴重な生き物のよう。笑)。

知念を回ってさとうきび畑と、くすんだ朱色の瓦とシーサーの沖縄特有の民家の屋根とビーチを眺めつつのドライブ。次の目的地は沖縄の聖地、斎場御獄。階段なのに幅がやたら広く傾斜も急で坂といったほうがいいような(それでもきつすぎる…)ところを上がらなくてはいけないのがとても大変、さらに聖地まで森のなかを歩くし、昔儀式で使ったときはもっと大変だったんじゃないかなあ…。南国の植物が深く茂っていると、妙に緑と気配(存在感)の強い感じがします。そんな森の奥、自然のものなのか人工なのかわからない岩がそびえる聖地は音がなく静まり返り、何もないように見えるけど、でも確かに何かの「場」だったんだと思いました。静かというよりもっとすごくて、音がしない状態だからこそ気配が純粋に感じられるのかもしれないと思わせるような感じに満ちて(何かうまく云えなくてまわりくどいですが)。「自然のエネルギーに包まれる」というありふれた、でも実感を持ったことがない言葉がわかるような気がしました。
下の写真は聖地の奥から神の島といわれる久高島を見ることが出来る場所。写真では暗くてぼやけてしまっているけど、手前の聖地の岩も木々も明るく、海ももっと澄んで明るく映えているとても綺麗な場所でした。

その後延々とタクシーに乗り、5時半くらいに那覇市内に戻りました。新原ビーチでの気持ちが忘れられず、まだ明るいのをいいことに市内の波の上ビーチに行きました。しかし着いたのが5時40分くらいで、ビーチで泳げるのが6時まで。微妙…。それでもせっかく沖縄に来て海に入らなくてどうする!と思って海に入りました。でもここのビーチ、網で区切られた遊泳区域も狭いし、何より遊泳区域の目の前に工事中の橋梁の鉄骨がどーんとあって、何か全然「沖縄の海」感がしない…。ゴーグル持ってなかったのでもぐれないのもあって、何かものすごく違和感…というか欲求不満…。沖縄の海はこんなんじゃないはず…。納得いかないまま6時になり、しょうがないので海から上がり、一度ホテルに戻ることに。地図ではホテルとビーチが近いということになってるし、水着といっても普通の服っぽいキャミソールと短パンなのでそのまま歩いて帰ろうとしたら意外に遠くて、しかも道に迷い、市内のバス通り(オフィス通り)を延々歩くことになり、いくらリゾート地沖縄でも不審きわまりない状態になってしまいましたですよ…(恥ずかしい…)。

下の写真が波の上ビーチの夕暮れ。塩でごわごわになった髪と、微妙に濡れてる水着、サングラスに帽子という不審な観光客姿(笑)で撮った写真。

ホテルでシャワーを浴びて着替えた後は、夕食食べつつ観光しようと国際通りへ。お土産屋さんが並び、人も車も多い賑やかな通り。特に今日は土曜日ということもあって観光客だけでなく地元の人も多かった様子。何処のお店も混んでました。ようやく入れた地元料理屋さんで、沖縄定番メニュー(いかにも観光客メニュー。笑)のゴーヤーちゃんぷるーとらふてー、海ぶどうとオリオンビールを頼みました(見たら隣の観光客の二人組みも同じメニューでした。やはり沖縄に来たらこれじゃなくてはねえ。笑)あと沖縄そばの唐揚げ。
本土でも沖縄料理を食べたことはありますが、やはり本場の本物は違うなあ!と思いましたです。ゴーヤーの苦さがはっきりしてて、でもそれがすごく美味しい(ゴーヤーが食欲を増進させる、夏バテに効く健康食っていうのがすごくよくわかりました)。らふてーも何処から食べても濃い味が(でも決してしつこくはなく)しみててやわらかい。とろけるようなやわらかさ。これにさらにオリオンビールを飲むと、本当に後味すっきり、いくらでも食べられそうでした。美味しい美味しい云いながら夢中になって食べてしまいました。
沖縄ってすばらしいなあ…(心の底から)

ご飯の後もまた国際通りをぶらぶらと。まだ日にちがあるからゆっくりといろんなものを見てから一番いいお土産を買おうということに。でもちんすこうとかシークワーサーのお菓子とか、泡盛もたくさんの種類があって、琉球ガラスも色鮮やかで見てて楽しい。しかし、それらを売ってるどのお店も「うちが沖縄で一番安い店」と云ってるのでいいものを見つけるのも大変そうだなあ(笑)。どれもこれも欲しくなりそう。

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